投資をしていると「リスクが高い」「安全性が低い」などの言葉をよく耳にします。 でも、そもそも“リスクとは何か?”を正確に理解している人は意外と少ないものです。
実は、投資でいうリスクは「危険」という意味ではありません。 “価格がどれだけブレるか(変動するか)”という性質そのものを指します。
この記事では中級編として、投資リスクの本質である ボラティリティ(変動率)と最大ドローダウン(最大下落)を やさしく丁寧に解説していきます。
リスク = 危険ではなく「ブレ幅」
金融の世界で言うリスクとは、 “価格がどれくらい上下する可能性があるか”のこと。
つまり、価格のブレ幅が大きいほどリスクが高く、 ブレ幅が小さいほどリスクが低いということです。
| リスク | 意味 | 例え |
|---|---|---|
| 高い | 値動きが大きい | ジェットコースター |
| 低い | 値動きが小さい | ゆっくり走る電車 |
この「ブレ幅」を数字で表したものが、次に紹介する ボラティリティと最大ドローダウンです。
ボラティリティ ― 値動きの“荒さ”
ボラティリティ(Volatility)は、 価格の変動の激しさを表す指標です。
簡単に言えば、 “どれくらい上がったり下がったりするか”を示す数値です。
| ボラティリティ | 特徴 | 例 |
|---|---|---|
| 高い | 上昇も下落も大きく、激しく動く | NASDAQ、個別株、仮想通貨など |
| 低い | 値動きが穏やか | 債券、一部の大型株など |
値動きが大きいほど、 短期で大きく増える可能性も、減る可能性もあるという意味です。
最大ドローダウン ― “どれだけ下がるか”の最悪値
最大ドローダウン(Maximum Drawdown)とは、 過去の一定期間で最も深く下落した割合を示す指標です。
投資において最も大切なのが、 “どれくらいの下落に耐えられるか”を知ること。
例で見てみましょう。
| 投資対象 | 最大ドローダウン | 下落のイメージ |
|---|---|---|
| S&P500 | 約 -50% | 100万円が50万円になる可能性 |
| NASDAQ | 約 -80% | 100万円が20万円まで落ちた局面も |
| 債券 | -10〜-20% | 比較的下落幅は小さい |
最大ドローダウン = メンタルが試されるポイント という認識がとても大切です。
「リスクとリターンの関係」を正しく理解する
投資の世界には、必ず守られる法則があります。
リスクが低ければ、リターンも低い
リスクが高ければ、リターンも高くなる可能性がある
つまり、 高いリターンを狙うほど、“ブレ幅”が大きくなるということです。
例を表にすると、一目で理解できます。
| 資産 | 期待リターン | リスク(値動き) |
|---|---|---|
| 債券 | 低い | 小さい |
| 米国株(S&P500) | 中〜高い | 中程度 |
| NASDAQ・新興国株 | 高い | 非常に大きい |
| 個別株・仮想通貨 | 非常に高い | 極めて大きい |
重要なのは、 「高リスク=悪い」ではないということ。 あなたがどれだけの値動きに耐えられるかで、適切な投資対象が決まるのです。
自分のリスク許容度を知る方法
リスク許容度は、以下の3つで決まります。
| 要素 | 内容 |
|---|---|
| ① 収入・貯蓄の安定性 | 余裕があるほど高リスクに耐えられる |
| ② 投資の目的・期間 | 長期ほどリスクを取っても回復が期待できる |
| ③ メンタルの強さ | 下落したときに冷静でいられるか? |
特に③は非常に重要です。 どれだけ上昇していても、暴落が来れば必ず心が揺れるものだからです。
リスク許容度を超えた投資をすると、 暴落時にパニック売りをしてしまい、 本来得られるはずのリターンを逃してしまいます。
まとめ:リスクの本質は「ブレ幅」そして「心理戦」
今回のポイントを整理しましょう。
- 投資のリスクとは「値動きのブレ幅」のこと
- ボラティリティは“荒さ”、最大ドローダウンは“最悪の下落幅”
- 高リターンには高リスクがセットでついてくる
- リスク許容度は人によって違う(収入・期間・性格)
- 自分に合ったリスクの範囲で投資することが成功のカギ
リスクを正しく理解できれば、 暴落が来ても慌てずに、自分のペースで長期投資を続けられます。 そしてその安定こそが、資産形成を最も早く進める力になります。

リスクって“怖いもの”じゃなくて、“どれくらい揺れるか”なんです。自分が安心して続けられる範囲で、一緒に積み重ねていきましょう!
チョキンとチョキン。
