「不動産投資」と聞くと、 何千万円もの物件を買うイメージを持つ人が多いかもしれません。
でも実は、数万円から不動産に投資できる仕組みがあります。 それが REIT(リート/不動産投資信託) です。
REITは、株式や投資信託と同じように売買でき、 家賃収入をベースにした安定的な分配金が特徴。
この記事では、中級者向けに REITの仕組み・メリットとリスク・向いている人を 表を使って分かりやすく解説します。
REITとは「みんなで不動産を持つ仕組み」
REIT(Real Estate Investment Trust)は、 投資家から集めたお金で不動産を購入・運営し、 その収益を分配する金融商品です。
流れを整理すると、こうなります。
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| ① 投資家がREITを購入 | 証券会社で株のように買える |
| ② REITが不動産を購入 | オフィス・商業施設・住宅など |
| ③ 家賃収入が発生 | テナントから賃料が入る |
| ④ 分配金として投資家へ還元 | 定期的に現金がもらえる |
つまりREITは、 「不動産の大家さんを少しずつ体験できる仕組み」 だと考えると分かりやすいです。
J-REITと海外REITの違い
REITには、日本の不動産に投資するJ-REITと、 海外の不動産に投資する海外REITがあります。
| 項目 | J-REIT | 海外REIT |
|---|---|---|
| 投資対象 | 日本の不動産 | 米国・世界の不動産 |
| 通貨 | 円 | 外貨(ドルなど) |
| 利回り | 3〜5%前後 | 3〜6%前後 |
| 為替リスク | なし | あり |
国内の安定性を取るならJ-REIT、 成長性・分散を重視するなら海外REIT、 という考え方が基本です。
REITのメリット
分配金利回りが高い
REITは、利益の大部分を分配する仕組みのため、 株式より高めの分配金が期待できます。
少額から不動産に投資できる
数万円で、複数の不動産に分散投資できるのは大きな魅力です。
株式と違う値動きをすることがある
REITは家賃収入がベースのため、 株式とは異なる動きをする場面もあり、分散効果が期待できます。
REITのリスクと注意点
安定的に見えるREITですが、リスクもあります。
| リスク | 内容 |
|---|---|
| 金利上昇リスク | 借入が多いため、金利上昇に弱い |
| 景気悪化 | 空室増加・賃料下落の可能性 |
| 不動産価格の下落 | 基準価格が下がる |
| 災害リスク | 地震・火災などの影響 |
特に金利が上がる局面では価格が下がりやすい点は、 中級者として必ず押さえておきたいポイントです。
REITはどんな人に向いている?
| タイプ | 向いている理由 |
|---|---|
| 分配金を重視したい | 定期的な現金収入が得られる |
| 株式だけは不安 | 資産分散になる |
| 不動産に興味はあるが管理はしたくない | 手間ゼロで不動産投資 |
| 老後のインカムを作りたい | 年金+分配金の組み合わせ |
逆に、短期売買や値上がり益を狙う人には不向きです。
中級者向けのREITの取り入れ方
- ポートフォリオの10〜20%程度に抑える
- まずはREITインデックス投信で分散
- 高利回りだけで選ばない(財務健全性も重要)
- 金利動向を意識する
REITは「主役」ではなく、 安定性を補う“脇役”として使うのが王道です。
まとめ:REITは“不動産収入を取り入れるための便利な道具”
- REITは少額で不動産に投資できる仕組み
- 家賃収入ベースで分配金が出る
- 株式とは違う値動きで分散効果がある
- 金利上昇・景気悪化には注意
- 中級者は資産の一部に取り入れるのがベスト
REITは、不動産投資の「いいとこ取り」をした金融商品。 株式中心のポートフォリオに少し加えるだけで、 資産全体のバランスがぐっと良くなります。

REITは、不動産を少しだけ持つ感覚です。無理に増やさず、バランスよく使うのがコツですよ!
チョキンとチョキン。 
