お金の知識中級編24 同じインデックス投資でも、投資信託とETFはまったく違う道具

インデックス投資を始めると、必ず直面する疑問があります。

「投資信託とETFって、どっちがいいの?」

どちらも“インデックスに連動する商品”ですが、 使い方・手数料・仕組み・向いている人が違います。

この記事では、中級者向けに 投資信託とETFの違いを、 表・例え話・ケース別の使い分けを交えて解説します。


そもそも投資信託とETFは何が違う?

最初に全体像を整理します。

項目投資信託ETF
取引方法1日1回の基準価額で購入株式と同じようにリアルタイム売買
買い方100円〜積立OK(自動積立◎)証券会社で株のように買う(積立△)
手数料信託報酬がやや安い商品もある売買手数料+信託報酬
価格変動1日1回の変動取引中は常に変動
向いている人コツコツ積立したい人安いタイミングで買いたい人

例えるなら「おまかせ積立」か「自分で売買」かの違い

分かりやすく例えると…

  • 投資信託=自動積立の貯金アプリ(放置でOK)
  • ETF=株式アプリで自分で売買(タイミングを選べる)

どちらもインデックスの値動きに連動しますが、 「どれくらい操作したいか」で選び方が変わります。


投資信託のメリットとデメリット

メリット

  • とにかく手間がかからない(完全放置)
  • 100円から買えて積立がしやすい
  • NISAとの相性が最強
  • 自動で再投資(複利効果が最大化)

デメリット

  • リアルタイム売買ができない
  • ETFよりやや信託報酬が高い商品もある

“忙しい会社員の味方”が投資信託です。


ETFのメリットとデメリット

メリット

  • 株のようにその場で買える(指値注文なども可能)
  • 海外ETFは信託報酬が極めて安い
  • 円安・円高で買うタイミングを調整できる

デメリット

  • 売買の都度、手数料がかかる
  • 自動積立ができない(証券会社によっては可能)
  • 分配金が出るものも多く、再投資は自動でない

“自分でコントロールしたい中級者〜上級者向け”がETFです。


手数料の違いは長期で大きな差になる

長期投資では、手数料の差が複利でどんどん効いてきます。

例として、信託報酬の違いを見てみましょう。

商品信託報酬特徴
S&P500投信0.093%国内最安クラス
ETF(VOOなど)0.03%世界最安レベル

ETFの方が低いですが、 NISAの自動積立がしやすい点では投信が優勢です。


結局どっちを選べばいい?ケース別で判断しよう

コツコツ積立したい(初心者〜中級者)

→ 投資信託一択

  • 積立が簡単
  • 自動再投資で複利を最大化
  • 感情に左右されず続けられる

円安・円高で買うタイミングを調整したい

→ ETF(特に海外ETF)がおすすめ

成長投資枠を効率よく使いたい

→ ETFを追加するのが王道

とにかく手間をかけたくない

→ 迷わず投資信託でOK


まとめ:投資信託とETFは“役割が違う”だけで優劣はない

今回のまとめです。

  • 投信=自動積立向き、ETF=自分で売買したい人向き
  • インデックス投資で最重要なのは「手数料 × 継続」
  • NISAのコアは投資信託、サテライトでETFが相性◎
  • あなたの投資スタイルで選べばOK(正解はひとつではない)

どちらが良いか? というよりも、 「あなたの投資スタイルに合っているか」 が判断基準になります。


投資信託とETF、それぞれ長所短所があります。自分が続けやすいほうを選べば、それが一番の正解です。