お金の知識中級編11 投資の利益は“そのまま全部”もらえるわけじゃない

投資を続けていくと、必ず向き合うことになるのが「税金」。 どれだけ利益を出しても、仕組みを理解していないと、 本来より多く税金を払ってしまったり、損してしまうこともあります。

特に株式投資で得られる利益は大きく分けて2つ。

  • ① 配当金(インカムゲイン)
  • ② 売買益(キャピタルゲイン)

この記事では、投資家が押さえておくべき 配当金と売買益の税金の仕組みを、やさしく・具体的に解説していきます。


投資の利益は何%課税される?

株式投資で得た利益には、次の税金がかかります。

利益の種類課税率内訳
配当金20.315%所得税15%+住民税5%+復興税0.315%
売買益(株の値上がり益)20.315%同上

つまり、利益の約20%は税金として引かれるということです。 これを知らずに計算すると、「思ったより手取りが少ない…」となりがちです。


配当金の税金の仕組み

配当金は、株を保有しているだけで企業から受け取れる“報酬”のようなものですが、 ここにも20.315%の税金がかかります。

日本株の配当金はどう計算される?

日本株の配当金は、証券会社に振り込まれる時点で 自動で20.315%引かれています(源泉徴収)

たとえば、1万円の配当金なら、

  • 税金:2,031円
  • 手取り:7,969円

このように、自動的に引かれてしまうため、 「なんで減ってるの?」と思う初心者が多いポイントです。


売買益の税金はどう計算される?

売った値段 − 買った値段 = 利益(売買益) この利益に対して20.315%が課税されます。

例:100万円で買った株を120万円で売った場合

  • 売買益:20万円
  • 税金:20万円 × 20.315% = 40,630円
  • 手取り利益:約159,000円

売買益は、売却しない限り課税されないため、 長期投資ではわざわざ売らずに運用し続けるメリットがあります。


損した年はどうなる? →「損益通算」と「繰越控除」

投資では「プラスの年」もあれば「マイナスの年」もあります。 そのため税制には、投資家を守る仕組みも用意されています。

損益通算

同じ年の利益と損失を合わせて税金を計算できる制度です。

ケース結果
売買益 +20万円 / 損失 -10万円課税対象は +10万円に減る
売買益 +20万円 / 損失 -25万円課税対象は 0円(税金なし)

損をしても、利益と相殺すれば税金が大幅に減ります。

繰越控除(3年間)

損失のほうが大きい場合、その損を最大3年間繰り越して、 未来の利益と相殺できる制度です。

例えば、今年 −30万円の損失が出た場合、 翌年〜3年後までの利益と相殺できます。

※ 繰越控除は確定申告が必須です。


外国株(米国株)の税金は“二重課税”に注意

米国株の場合、配当金には日米両方で税金がかかります。

種類税率誰に取られる?
① 米国源泉徴収税10%アメリカ政府
② 国内課税20.315%日本政府

つまり、米国株の配当金には合計約30%の税金がかかります。

ただし! →「外国税額控除」で取り戻せる

確定申告をすれば、 アメリカで引かれた10%の一部を取り戻すことが可能です。

米国株の配当が多い人は必ず知っておきたい制度です。


NISAは“利益がまるごと非課税”という圧倒的メリット

NISA口座内で得た利益は、配当でも売買益でも、 税金ゼロです。

20万円の利益 → 税金40,630円 これが一切取られないのは強力すぎるメリット。

NISAの優先度が高い理由が、ここにあります。


まとめ:税金を理解すれば、投資の“手取り”が変わる

今回の記事のポイントを整理します。

  • 配当金・売買益には20.315%の税金がかかる
  • 売却しない限りキャピタルゲインは課税されない
  • 損失は「損益通算」「3年繰越控除」で有効活用できる
  • 米国株配当は二重課税→外国税額控除で調整可能
  • NISAは利益がすべて非課税の最強制度

税金の仕組みを理解しているかどうかで、 最終的な手取りは大きく変わります。 中級者として、しっかり押さえておきましょう。


税金は難しそうに見えますが、仕組みが分かれば怖くない。ちゃんと理解して、手取りを最大化していきましょう!